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レンゲツツジ開花状況(2021年5月29日)

2021.05.29

レンゲツツジのお問い合わせが多くなってきました。
霧ヶ峰自然保護センターではニッコウキスゲと共に、開花状況のお問い合わせが多い花です。

霧ヶ峰より標高の低い場所では開花していますが、霧ヶ峰では踊場湿原のレンゲツツジの蕾が膨らんできました。

踊場湿原のレンゲツツジ
踊場湿原のレンゲツツジ
レンゲツツジの蕾

もうあとわずかで咲きそうなくらいに膨らんでいるものもありますが、まだ固い蕾の方が多いので、ある程度開花が進むのはもう少し先になりそうです。
また、踊場湿原は霧ヶ峰の中では標高の低い場所なので、センター周辺や車山湿原などで見頃になるのは6月中旬以降でしょうか。

踊場湿原の遊歩道沿いにはスッと伸びた白樺の木。
真っ白な幹と若葉の緑、空の青空が爽やかです。

白樺の木

白樺には一羽のウグイスが「ケキョケキョケキョ…」とあたりに響くような大きな声量で鳴いています。

一羽が鳴きやめば、近くの藪にいたウグイスが「ケキョケキョケキョ…」と鳴き、競っているように聞こえます。

ウグイス

この鳴き声は、警戒するときに発する音で「谷渡り」と言われます。
私が近づいたのが原因か、オス同士の縄張り争いなのかは分かりませんが、もしかしたらしれつな争いが繰り広げられていたのかもしれません。

歩いていると、アシクラの池からカエルの鳴き声が。
そして、遠くからはカッコウの鳴き声が聞こえてきます。

アシクラの池

耳をすませばもっといろんな音が聞こえてくるはずです。
霧ヶ峰の自然の中で、みなさんなら何を感じるでしょうか。

キツネのかくれんぼ?

2021.05.26

人気の少ない夕方、八島ヶ原湿原を訪れると「コロロロコロロロ…」と心地よい
シュレーゲルアオガエルの鳴き声が聞こえてきます。

八島ヶ原湿原の八島ヶ池

心地よい音を聞きながら、歩いていると、カサコソとササが揺れて音がするのが聞こえてきました。
とその時、目の前の木陰から一匹のキツネが歩いているのが目に入りました。

キツネの姿を見たい、その姿を写真におさめたい、と日頃から思っていたのですが、出会いは突然にやってきました。

「キツネだ!」

「何か獲物をくわえてる!」

木々と岩

ドキドキしながら、姿を目で追いかけたのですが、すぐに岩陰の方へと姿を隠してしまいました。
じっと待ち、姿が見えるまで待っていたのですが…。

あれ?岩の上に何か見えます。

岩陰にキツネの耳

耳です。岩の向こうで獲物を食べているのでしょうか。
少し角度を変えて撮ってみると…。

藪の向こうからキツネがのぞく

上手に藪に姿を隠しています。
こちらの姿が見えるので、警戒してじっとしています。

キツネはネズミや小鳥、ウサギなどを捕らえますが、基本的に「追われる」方ではなく「追う」方です。
ですが、苦労して捕らえた獲物を不意に鳥などに横取りされることもあるかもしれません。
食事するのには周りの様子を気にしながら、落ち着いた場所で食べたいのでしょう。

岩陰で獲物を食べている様子

こちらはしばらくじっとしていたので、キツネは自分の身に危険は及ばないと思ったのか、岩かけでエサを食べ、さっと笹の中に消えてしまいました。

ホンドキツネは一瞬見ただけだと、犬のようにも見えますが、やはり野生動物の雰囲気を漂わせていました。
少し見えた「目」も、自然の中を生き抜くためのまなざしをしているようでした。
このキツネは、今日も霧ヶ峰のどこかを歩いているのでしょう。

静かな草原から…

2021.05.22

センターの近くでカッコウの鳴き声が聞こえてくるようになりました。
霧ヶ峰でカッコウが鳴き始める頃は、ゴールデンウィークが過ぎ、まだ夏場のように観光客が多くはない、そんな静かな時期です。
カッコウと言えば、童謡「静かな湖畔の森の陰から」が有名ですね。
霧ヶ峰に湖畔はありませんが、静かな草原から「カッコウ、カッコウ…」と繰り返し聞こえてくる様子からは、やはり童謡の歌詞が浮かんできます。

カッコウの姿自体は間近で見ることは少ないのですが、こんな見た目をしています。

木に止まるカッコウ
カッコウ

ホトトギスやツツドリとも姿が似ているのですが、一番わかりやすいのはやはり鳴き声ですね。

長野県では里でも見られるカッコウ。
私が長野県に来て間もなく、朝晩に繰り返しカッコウの鳴き声が聞こえていたので、どこかの家の鳩時計かと勘違いしていたことがあります。

それはさておき、鳥たちの姿がよく見られるようになってきました。
ホオアカ、ノビタキの鳴き声もよく聞こえてきます。
彼らは、時に海を越えて外国へ渡る渡り鳥です(最初に紹介したカッコウも渡り鳥です)。
霧ヶ峰へは例年4月頃にやってきて、冬前には旅立っていきます。

こちらは先日車山で出会ったホオアカ。
背中の黄色が目立っていました。

ホオアカ
ホオアカ

冬羽からの換羽の途中だったのかもしれません。
地面にいる虫を捕まえるのに必死でしたが、私の姿を認識し、一定の距離を保っていました。

地面にいるホオアカ
地面をちょこちょこ
草むらで虫を捕まえるホオアカ
草むらでパクッ

ノビタキはよく高いところで伸びやかにさえずっています。
ちなみにこんなところにもいましたよ。
何かわかりますか?

ノビタキ
降雪機の上にいるノビタキ

スキー場の降雪機です。
一際高いところで、遥か彼方まで見渡しているのでしょうか。

ホオアカもノビタキも、これからは頻繁に見かけます。
みなさんも霧ヶ峰を散策すると、こんな鳥たちに出あえるでしょう。

サクラサク

2021.05.15

里ではすっかり桜の季節は過ぎましたが、霧ヶ峰では今が桜の時期です。
霧ヶ峰で咲くのは、マメザクラ、ミヤマザクラ、タカネザクラなど。

サクラの木
強清水で
サクラ

ソメイヨシノが満開になると、お花見をしようと多くの人が桜を見に出かけますが、
霧ヶ峰で咲く桜は、ひとりでゆっくりと眺めたい気がします。
花自体は小ぶりなものが多いのですが、よく見みるととても可愛らしいです。

サクラ
沢渡で

道路脇や林の中、湿原の周りで、淡い色合いの木が目につきます。
沢渡の林の中では、カラマツの木々の中に桜の木。
赤とも茶色とも言えない淡い色合いが、林の中で透き通るように輝いています。

林の中の桜
サクラの木

さて、足元にも花々が。
今の時期、キジムシロ、ミツバツチグリなどが登山道脇に咲いています。
春の花はとても小さく、気を付けてみなければ通り過ぎてしまうほどです。

キジムシロ
キジムシロ

車山肩から車山へ向かう登山道脇にはショウジョウバカマ。

ショウジョウバカマ
ショウジョウバカマ

薄紫色の花びらと丸い形が可愛らしいです。キジムシロなどよりは大きいですが
ササの陰にコッソリと咲いています。

春の花がささやかに彩っています。
小さな春を見つけてみてください。

ヒカゲのヒメイチゲ、ヒナタのヒメイチゲ

2021.05.05

ゴールデンウィーク中は雪が降るほど寒い日もあれば、昨日のように歩くと汗ばむような晴れの日もありました。
ゴールデンウィーク最終日の今日は、曇り空で肌寒いです。

さて、5月に入ると、開花する植物が増えてきますが、春の花を探しに、八島ヶ原湿原・沢渡周辺を歩いてきました。

足元に目に付くのが、黄色い小さな花、キジムシロ。

キジムシロの画像
キジムシロ

中心部分から外側に広がるように葉がついています。
キジが筵(むしろ。ござのようなもの)にできそうなところからその名前がついたといわれますが、霧ヶ峰で今咲いているものはキジでは座れそうにないほど小さいです(小鳥なら座れるかな?)。

春の花は小さくて、そのまま通り過ぎてしまいそうなほどです。
苔むした樹叢(じゅそう。原生林的な林)のなかには、コケや岩陰にちいさなちいさな白い花。

ヒメイチゲの画像
岩陰で
ヒメイチゲ
苔の中に

ヒメイチゲです。
花の大きさは1センチに満たないほどで、「見つけないで…」とか「踏まないでね…」とか言っていそうな繊細さです。

そんなことから、私はヒメイチゲに繊細なイメージを持っていたのですが、鷲ヶ峰の尾根に咲いていたヒメイチゲを見て、「あれ?!印象が違う⁉」とビックリ。

日向のヒメイチゲ

ササの陰に咲き、小さい印象は変わらないのですが、樹叢で見たものと違い、背丈は少し大きく、割とまとまって咲いていて、花びらもしっかりと開いて元気な印象です。

当たり前ですが、同じ植物でも咲く環境によって成長の仕方は変わります。
霧ヶ峰の中でもそうですし、霧ヶ峰とは別の場所でももちろん違いはあります。
例えば最初に紹介したキジムシロも、他の地域で見たものの中には、霧ヶ峰と比べて全体的に大きいものもあり、印象が違いました。

みなさんも是非いろんな植物を見比べてみてくださいね。

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