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鷲ヶ峰スノーハイク

2024.03.26

先日(3月24日)鷲ヶ峰に登ってきました。
鷲ヶ峰は八島ヶ原湿原の北西に位置し、山頂は1,798mあります。八島湿原駐車場からだと山頂までは、圧雪状態なら1時間かからず登れます。

葉を落とした木々と足元の雪
<林の中を通る>

いざスタート!ところが、私が歩き始めた道はまだ誰も通っていませんでした。歩きやすそうな積雪が少ない場所に足を運びながら登ります。

シカ侵入防止の柵が半分雪に埋まっている様子
<防鹿柵>

林を抜けると防鹿柵があります。
先日ボランティアの方と巡回した時はこれより雪が少なかったのですが、この日は雪で半分埋まっていました。扉は上下に分かれているので上の方を開けて跨ぎます。

そこから先は風が強くしばらく登りが続きます。

振り返るとこの景色!

湿原と山が真っ白
<鷲ヶ峰に続く尾根から見た景色>

一面真っ白になっていました。ここから霧ヶ峰全体を見渡すと八島ヶ原湿原がくぼんでいて、車山~男女倉山(通称ゼブラ山)までが湿原を取り囲んでいるように見えます。

登りが終わると、なだらかな尾根が現われて景色が一変。山頂まではもうすぐです。

なだらかな尾根
<山頂はもうすぐ>

ルンルン気分で歩けます、が踏み固められていない所に足を置くと、ズボっと膝まで埋まります。

この日は軽アイゼンで歩きましたが、スノーシューで歩かれている方もいました。

テクテクと歩いて行くと山頂に到着。

雪に埋まった山頂
<鷲ヶ峰山頂>

ベンチは雪で埋まっていて真っ白でした!
この冬の積雪のピークだったかもしれません。

雪で覆われた尾根と山並み
<鷲ヶ峰山頂付近から三峰山を見て>

山頂から先は和田峠まで登山道が続いていますが、尾根は真っ白に覆われて道がどこかも分からないような状況でした。その先は急な斜面もあるのでこの時期は上級者向けに様変わり。
雪に阻まれて戻ってこれなくなったら大変なので直ぐに山頂に戻りました。

下山するとこんな景色が。

登山道からせり出した雪
<鷲ヶ峰と手前のピークとの間>

小さな雪庇ができていました。

冬ならではの景観。ですが、気温の上昇で足元の雪はぐずぐずになり、風は冷たくも真冬の寒さとは違います。これから先は雪でなく雨の日が増えて、厚く積もった雪は次第に溶けていきます。

名残惜しさを感じながら、雪に覆われた大地の中を歩く清々しさも感じました。

まだまだ冬です

2024.03.12

ここのところ、雪が降っては晴れてという周期を繰り返していて、積雪が増えています。
3月10日(日)は絶好の登山日和で、全国各地から来られた方で車山周辺はとても賑やかでした。

雪の積もった登山道を歩く登山者
〈車山肩から車山山頂に向かう道で、後ろを振り返って〉
青空と白い雲。真っ白な地面。
<車山山頂周辺も雪で真っ白>

霧ヶ峰パークボランティアの方と巡回していたら、「あれっ?」
同じくボランティアの方に遭遇しました。今日はお友達を誘って登山とのこと。

本当に今日は登山日和です。

さらに、歩きながら声掛けを行っていると…、逆に声を掛けられました。
「○○さん?!」
サングラスをされていたので直ぐに気づきませんでしたが、思いがけず知り合いの方に遭遇!
びっくりでした。それだけたくさんの方が来られてたんですね。

こんな景色が見られるのなら、「今日来て本当によかった」と思うはず。

白い湿原と峰々
<八島湿原。右側の山は鷲ヶ峰>

雪の白さが木々や山並みをくっきり際立たせています。

すると、普段気付かない形に目が行きました。

山並みが雪の白さで浮かび上がるように見える
<鉢伏山の辺り>

木々が残っているところと、刈られているところとで、チェスボードみたいな見た目の景色です。
面白いですね。

霧ヶ峰はどのくらい積もっているかというと、下の写真の辺り(車山肩)は、風が強く吹き溜まりになるので50㎝以上積もっています。雪で杭がほとんど見えないくらいです。

雪に埋まって杭がほとんど見えない様子
<車山肩>

雪質はサラサラではなく湿気がある重たい雪です。
カラマツの木は雪の重さでうな垂れているような形をしていました。

雪の重さで枝が垂れ下がっている様子
<「重いよ~」と声が聞こえてきそう>

時には重みで折れる場合もありますが、枝のしなやかさがしっかりと雪を受け止めています。自然の力はスゴイです!

雪の下には雨氷がついていました。重いわけですね。

枝に付く氷がキラキラ輝いている
<キラキラキラキラ…>

氷が輝いていて美しいです。

春はもうすぐなのに足踏みしているような感じです。まだ冬を味わっていたいような、早く春が来てほしいような気持ちにさせられます。

このブログを書いている12日も雪が降っています。

晴れたらどんな景色が広がるでしょうか?

3月の雪とハギマシコ

2024.03.03

3月に入り降った雪は湿り気が多く、日中に溶けて冷えて固まりバリバリに凍りました。

登山道に一面の雪
〈センター前の園地〉

表面は平らで滑らか。
場所によってはスノーシュー等が無くてもスイスイ歩けて、空中を歩いているような不思議な感覚です。
でも、たまにバリンと割れると落とし穴にはまったようになり、足を上げるのが大変です。

穴が空いた雪の表面
<バリバリの最中のよう>
人の足跡とキツネの足跡が薄っすら
<靴底の跡とキツネの足あと>

園地にはキツネの足跡があちこちにありましたが、面白いようにすいすい歩いていたかもしれません。
大型獣であるシカの踏み跡は沈み込むようについていましたが、雪があっても斜面を軽々と駆け上がるので、シカにとってはなんてことないかもしれません。

地面と山肌が真っ白
<車山乗越から蝶々深山方面を見た様子>

今回の積雪は約20~30㎝。全体では約30~50㎝の積雪深です。
登山道で、踏み跡が無いところは歩くのに時間がかかるかもしれません。

変わって、雪が溶けているところで、こんな鳥に出会いました!

地面に群がる小鳥
<地面でせわしなく動き回る鳥たち>

地面に落ちている種子を食べているのでしょうか。

スズメ?
霧ヶ峰(センターより標高の高い地域)では、スズメは見かけません。
また、この鳥は夏、霧ヶ峰には生息していません。

ハギマシコ
<胸から下は赤みがかっています>

冬鳥でアトリの仲間のハギマシコでした。
夕方に建物の軒下などでも見かけましたが、暗くてよく見えなかったので昼間出会えてラッキーでした。
オスは顔の辺りが黒く、後頭部は茶色。胸から下は黒と赤のまだら模様。
赤が入っていても全体的に黒が目立ちます。

この時は数十羽の群れで行動し、地面にいたり、飛び立って木に止まったりを繰り返していました。
鳴き声は小さな高い音。

飛んでいる鳥
<一斉に飛び立つ>

まだまだ厳しい寒さは続いていますが、生きものの中にはその寒さを選んで過ごしているものもいます。

厳しい自然環境の中でも生き抜く生きものたちの姿を、皆さんも是非探してみてください。


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