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キツネのかくれんぼ?

2021.05.26

人気の少ない夕方、八島ヶ原湿原を訪れると「コロロロコロロロ…」と心地よい
シュレーゲルアオガエルの鳴き声が聞こえてきます。

八島ヶ原湿原の八島ヶ池

心地よい音を聞きながら、歩いていると、カサコソとササが揺れて音がするのが聞こえてきました。
とその時、目の前の木陰から一匹のキツネが歩いているのが目に入りました。

キツネの姿を見たい、その姿を写真におさめたい、と日頃から思っていたのですが、出会いは突然にやってきました。

「キツネだ!」

「何か獲物をくわえてる!」

木々と岩

ドキドキしながら、姿を目で追いかけたのですが、すぐに岩陰の方へと姿を隠してしまいました。
じっと待ち、姿が見えるまで待っていたのですが…。

あれ?岩の上に何か見えます。

岩陰にキツネの耳

耳です。岩の向こうで獲物を食べているのでしょうか。
少し角度を変えて撮ってみると…。

藪の向こうからキツネがのぞく

上手に藪に姿を隠しています。
こちらの姿が見えるので、警戒してじっとしています。

キツネはネズミや小鳥、ウサギなどを捕らえますが、基本的に「追われる」方ではなく「追う」方です。
ですが、苦労して捕らえた獲物を不意に鳥などに横取りされることもあるかもしれません。
食事するのには周りの様子を気にしながら、落ち着いた場所で食べたいのでしょう。

岩陰で獲物を食べている様子

こちらはしばらくじっとしていたので、キツネは自分の身に危険は及ばないと思ったのか、岩かけでエサを食べ、さっと笹の中に消えてしまいました。

ホンドキツネは一瞬見ただけだと、犬のようにも見えますが、やはり野生動物の雰囲気を漂わせていました。
少し見えた「目」も、自然の中を生き抜くためのまなざしをしているようでした。
このキツネは、今日も霧ヶ峰のどこかを歩いているのでしょう。

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