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ワタリドリ

2024.04.09

3月に何度も降った雪はあっという間に雨や日差しによって溶けてきていますが、登山道の所々にまだ白い塊が点在しています。
先日終了したスキー場は雪が残っていました。普段はスキーヤ―・スノーボーダーが滑るコースの真ん中を歩くのは面白かったです。

スキー場の雪と遠くの山々
<車山スキー場の上部>

車山湿原では雪解け後にいち早く姿を現すザゼンソウが姿を表していました。

赤い帽子のような形のザゼンソウ
<車山湿原西側で見つけたザゼンソウ>

新年度は進学や転勤などで移動される方が多いですが、鳥たちにとっても今は移動の時期。
霧ヶ峰では夏鳥と呼ばれる渡り鳥ノビタキが戻ってきました。

杭にとまるノビタキ
<上面が茶色っぽくまだ冬羽の名残があります>

今年はちょうど、準備のためセンターに来た4月1日に確認しました。
必ず春に戻ってくるとはいえ、久しぶりの再会に嬉しくなります。

他には、ヒバリ、ウグイス、キレンジャク、トビ、カケス、アカゲラ、エナガなどを確認しています。

冬を振り返ると、今年は珍しい鳥に出会いました。

白い体で翼の先が黒い鳥
<2月初旬に撮影>

初めに確認したのは2月初旬。例年に比べて雪が少なく草地のベージュ色が目立っていましたが、その中で、白さが際立つ猛禽類に遭遇しました。
地を這うように滑らかに飛ぶ姿に目を奪われました。

ハイイロチュウヒ
<頭部から尾羽は明るい灰色>

ハイイロチュウヒでした。
ヨシ原で越冬する冬鳥で、全国に飛来しますが場所や数は一定ではないようです。霧ヶ峰ではめったに見られない鳥です。

草地のネズミを探しているのでしょうか。
狙いを定めるように下を向きながら飛び回っていました。

さてこちらは…?

木に止まるふっくらとした鳥
<細いカラマツの木の上に>
頭から胸にかけて白くお腹の辺りは茶色い
<器用にとまる、もこっとした鳥>

こちらは冬鳥のケアシノスリでした。腹部の色合い(褐色)から若鳥と思われます。
ある時は木の上、またある時は看板の上でジッとしていたかとえば、カラスやチョウゲンボウに追いかけられている姿も目にしましたが、積雪の多かった3月以降は目にしなくなりました。

旨に細かな斑点模様
<チョウゲンボウ>

この冬はいろいろな猛禽類が飛び回り賑やかでした。
雪が少なくてネズミなどの獲物がとりやすかったことも影響しているかもしれません。

気候の変化は鳥たちの行動にも変化をもたらしているのでしょう。

鷲ヶ峰スノーハイク

2024.03.26

先日(3月24日)鷲ヶ峰に登ってきました。
鷲ヶ峰は八島ヶ原湿原の北西に位置し、山頂は1,798mあります。八島湿原駐車場からだと山頂までは、圧雪状態なら1時間かからず登れます。

葉を落とした木々と足元の雪
<林の中を通る>

いざスタート!ところが、私が歩き始めた道はまだ誰も通っていませんでした。歩きやすそうな積雪が少ない場所に足を運びながら登ります。

シカ侵入防止の柵が半分雪に埋まっている様子
<防鹿柵>

林を抜けると防鹿柵があります。
先日ボランティアの方と巡回した時はこれより雪が少なかったのですが、この日は雪で半分埋まっていました。扉は上下に分かれているので上の方を開けて跨ぎます。

そこから先は風が強くしばらく登りが続きます。

振り返るとこの景色!

湿原と山が真っ白
<鷲ヶ峰に続く尾根から見た景色>

一面真っ白になっていました。ここから霧ヶ峰全体を見渡すと八島ヶ原湿原がくぼんでいて、車山~男女倉山(通称ゼブラ山)までが湿原を取り囲んでいるように見えます。

登りが終わると、なだらかな尾根が現われて景色が一変。山頂まではもうすぐです。

なだらかな尾根
<山頂はもうすぐ>

ルンルン気分で歩けます、が踏み固められていない所に足を置くと、ズボっと膝まで埋まります。

この日は軽アイゼンで歩きましたが、スノーシューで歩かれている方もいました。

テクテクと歩いて行くと山頂に到着。

雪に埋まった山頂
<鷲ヶ峰山頂>

ベンチは雪で埋まっていて真っ白でした!
この冬の積雪のピークだったかもしれません。

雪で覆われた尾根と山並み
<鷲ヶ峰山頂付近から三峰山を見て>

山頂から先は和田峠まで登山道が続いていますが、尾根は真っ白に覆われて道がどこかも分からないような状況でした。その先は急な斜面もあるのでこの時期は上級者向けに様変わり。
雪に阻まれて戻ってこれなくなったら大変なので直ぐに山頂に戻りました。

下山するとこんな景色が。

登山道からせり出した雪
<鷲ヶ峰と手前のピークとの間>

小さな雪庇ができていました。

冬ならではの景観。ですが、気温の上昇で足元の雪はぐずぐずになり、風は冷たくも真冬の寒さとは違います。これから先は雪でなく雨の日が増えて、厚く積もった雪は次第に溶けていきます。

名残惜しさを感じながら、雪に覆われた大地の中を歩く清々しさも感じました。

まだまだ冬です

2024.03.12

ここのところ、雪が降っては晴れてという周期を繰り返していて、積雪が増えています。
3月10日(日)は絶好の登山日和で、全国各地から来られた方で車山周辺はとても賑やかでした。

雪の積もった登山道を歩く登山者
〈車山肩から車山山頂に向かう道で、後ろを振り返って〉
青空と白い雲。真っ白な地面。
<車山山頂周辺も雪で真っ白>

霧ヶ峰パークボランティアの方と巡回していたら、「あれっ?」
同じくボランティアの方に遭遇しました。今日はお友達を誘って登山とのこと。

本当に今日は登山日和です。

さらに、歩きながら声掛けを行っていると…、逆に声を掛けられました。
「○○さん?!」
サングラスをされていたので直ぐに気づきませんでしたが、思いがけず知り合いの方に遭遇!
びっくりでした。それだけたくさんの方が来られてたんですね。

こんな景色が見られるのなら、「今日来て本当によかった」と思うはず。

白い湿原と峰々
<八島湿原。右側の山は鷲ヶ峰>

雪の白さが木々や山並みをくっきり際立たせています。

すると、普段気付かない形に目が行きました。

山並みが雪の白さで浮かび上がるように見える
<鉢伏山の辺り>

木々が残っているところと、刈られているところとで、チェスボードみたいな見た目の景色です。
面白いですね。

霧ヶ峰はどのくらい積もっているかというと、下の写真の辺り(車山肩)は、風が強く吹き溜まりになるので50㎝以上積もっています。雪で杭がほとんど見えないくらいです。

雪に埋まって杭がほとんど見えない様子
<車山肩>

雪質はサラサラではなく湿気がある重たい雪です。
カラマツの木は雪の重さでうな垂れているような形をしていました。

雪の重さで枝が垂れ下がっている様子
<「重いよ~」と声が聞こえてきそう>

時には重みで折れる場合もありますが、枝のしなやかさがしっかりと雪を受け止めています。自然の力はスゴイです!

雪の下には雨氷がついていました。重いわけですね。

枝に付く氷がキラキラ輝いている
<キラキラキラキラ…>

氷が輝いていて美しいです。

春はもうすぐなのに足踏みしているような感じです。まだ冬を味わっていたいような、早く春が来てほしいような気持ちにさせられます。

このブログを書いている12日も雪が降っています。

晴れたらどんな景色が広がるでしょうか?

3月の雪とハギマシコ

2024.03.03

3月に入り降った雪は湿り気が多く、日中に溶けて冷えて固まりバリバリに凍りました。

登山道に一面の雪
〈センター前の園地〉

表面は平らで滑らか。
場所によってはスノーシュー等が無くてもスイスイ歩けて、空中を歩いているような不思議な感覚です。
でも、たまにバリンと割れると落とし穴にはまったようになり、足を上げるのが大変です。

穴が空いた雪の表面
<バリバリの最中のよう>
人の足跡とキツネの足跡が薄っすら
<靴底の跡とキツネの足あと>

園地にはキツネの足跡があちこちにありましたが、面白いようにすいすい歩いていたかもしれません。
大型獣であるシカの踏み跡は沈み込むようについていましたが、雪があっても斜面を軽々と駆け上がるので、シカにとってはなんてことないかもしれません。

地面と山肌が真っ白
<車山乗越から蝶々深山方面を見た様子>

今回の積雪は約20~30㎝。全体では約30~50㎝の積雪深です。
登山道で、踏み跡が無いところは歩くのに時間がかかるかもしれません。

変わって、雪が溶けているところで、こんな鳥に出会いました!

地面に群がる小鳥
<地面でせわしなく動き回る鳥たち>

地面に落ちている種子を食べているのでしょうか。

スズメ?
霧ヶ峰(センターより標高の高い地域)では、スズメは見かけません。
また、この鳥は夏、霧ヶ峰には生息していません。

ハギマシコ
<胸から下は赤みがかっています>

冬鳥でアトリの仲間のハギマシコでした。
夕方に建物の軒下などでも見かけましたが、暗くてよく見えなかったので昼間出会えてラッキーでした。
オスは顔の辺りが黒く、後頭部は茶色。胸から下は黒と赤のまだら模様。
赤が入っていても全体的に黒が目立ちます。

この時は数十羽の群れで行動し、地面にいたり、飛び立って木に止まったりを繰り返していました。
鳴き声は小さな高い音。

飛んでいる鳥
<一斉に飛び立つ>

まだまだ厳しい寒さは続いていますが、生きものの中にはその寒さを選んで過ごしているものもいます。

厳しい自然環境の中でも生き抜く生きものたちの姿を、皆さんも是非探してみてください。


積雪状況・子どもスノーシュー体験

2024.02.11

例年より雪の少ない霧ヶ峰ですが、先日の降雪でふかふかの雪を楽しめるようになりました。
霧ヶ峰では、50㎝以上(場所によって異なります)の積雪です。

真っ白な大地と青空
〈車山肩から車山を見た様子・2月10日撮影〉
雪の上に足跡
<車山湿原から車山を見た様子>

上の写真の雪の上についている足跡はノウサギのもの。元気よく駆け回っているようです。

連休初日、2日目と多くの方がスノーハイクを楽しまれていましたが、積雪時も天然記念物の範囲内は、スノーシューやスキーなどで入ることができませんのでご注意ください。冬用の地図に記載しました。

ちなみに、先週末まではスノーシューで歩くほどの積雪ではなかったので冷や冷や…。
というのもセンターでスノーシューイベントを企画していたから。

と心配していたところで恵みの雪が‼
おかげで無事「雪を楽しむ!子どもスノーシュー体験」を開催することができました。

雪の積もった森の中を歩く様子
<ふわふわの雪を楽しみます>

参加者の方が「これなんだろう?」と小さな足跡を発見!

みんなで足跡をたどってみると、小さな穴を発見しました。

木の根元に小さな足跡
<木の根元に小さな穴>

直径5センチ位。反対側にも穴が空いていて、さらに足跡が続いていました。
ネズミの通った跡のようです。

雪の下の世界はどんな感じでしょうか。

笹が覆い茂っているあたりは雪がぎっしりと詰まっていないので、案外歩きやすいのかも?

雪の下にいても、ネズミはキツネに狙われています。
ネズミもなかなか安心していられなさそうです。

<ここはサラサラのパウダースノー♪>

地面の雪は、バリバリしていたり、フワフワしていたり、場所によって違います。
お子さんたちも歩いた時の感触が印象的だったようです。
スキー場や街中で遊ぶのとはまた違う、自然の楽しさを感じてもらえたようです。

この冬の思い出のひとつになったら嬉しいです。

車山周辺の積雪状況(2024年1月7日)

2024.01.07

2024年初めての投稿です。本年も四季折々の自然の様子や、センターからのお知らせなどをお届けしますので、霧ヶ峰自然保護センターのブログをよろしくお願いします。

1月7日は霧ヶ峰での仕事始め。冬期巡回の開始日です。

登山道には雪
〈車山肩から車山湿原へ。雪は柔らかめ~やや締まっています。〉

巡回は、霧ヶ峰パークボランティアの方々と天然記念物の湿原を中心に行っています。
「今日はどなたが来られるかな?」と思っていたところ、ありがたいことにいらっしゃったので、一緒に車山湿原周辺を歩きました。

道の上に雪。周りはササが多い
〈木道から落ちないように気を付けて〉

すれ違う方に声をかけ、積雪時でも天然記念物の範囲には立ち入らないよう声掛けをしました。雪に埋まると一面雪原になるので、湿原があることすらわからなくなります。
霧ヶ峰にある、八島ヶ原、車山、踊場湿原は、3つを合わせて「霧ケ峰湿原植物群落」として文化財に登録されています。天然記念物の範囲を示した地図は「冬の霧ヶ峰」のページに掲載しているのでご覧ください。車山周辺では上の写真に載っている竹竿に沿って歩いてくださいね。

空は雲に覆われその先には八ヶ岳
〈車山乗越から八ヶ岳方面。雪の少ない1月です。〉

歩きながら、動物の足跡が雪面に無いか探しましたが、今日は痕跡が見当たりませんでした。

と思っていたら「リリリリリ…」と甲高い鳴き声が上の方から聞こえてきました!
ズミらしき木の枝先に泊まっていたのは冬鳥キレンジャクでした。

木の上に四羽の鳥の姿
〈四羽鳥がとまってます〉
丸みを帯びた鳥の姿
〈尾の先が黄色いキレンジャク〉

この冬初めて出会ったレンジャクです。この木についていた実を食べていたかは定かではありませんが、今時期はヤドリギなどの実を食べ移動します。
以前スタッフが、八島ヶ原湿原内のコケモモや、車山高原でエゾノコリンゴの実を食べているの見たそうです。あちこちでいろいろな実を食べているみたいですね。

白い木々と丸いドーム
〈先日撮影した車山山頂の様子〉

車山湿原から車山山頂を見上げると、こんな景色が広がっているのですが、山頂にある建物は何かご存じでしょうか。

気象観測のためのレーダードームです。この建物、先日車山山頂に行ったときに、不思議な点に気づきました。

ドームの左側が黒い壁、左側が白い壁
〈車山山頂より〉

左側の壁が黒、右が白。「白く塗り替えをしたのかな?」と思い近付くと…

壁についた雪

なんと雪でした!車山では南から風が吹くことが多いのですが、びっしりと雪が吹き付けられていたのでした。下の方にもとげとげした形の雪ができていて面白かったです。

地面から上に伸びるように発達した雪の固まりたち
〈地面から上方向に伸びている雪の塊〉

雪の少ない一月の始まりですが、これから降雪が増えると吹き溜まりもできます。

ソフトクリームのような雪面
〈先日車山肩に行った際出来ていた吹き溜まりはひざ下までありました〉

登山をされる方は足元が濡れないよう支度を整え、この時期ならではの雪景色をお楽しみください。
積雪情報はフェイスブックやX(旧Twitter)などでも発信しているので、ぜひフォローしてください♪

八島・車山湿原の雪の様子

2023.12.22

今日は久しぶりに霧ヶ峰に行ったのですがとっっても寒かったです。

朝9時の気温は−9℃で、日中もほとんど気温が上がりませんでした。
特に車山肩はいつも風が強く、今日も冷たい風に晒されて、体感温度は−10℃以下だったでしょうか。
寒さにまだ慣れていないので余計寒く感じました。

地面が波打った形になっている
<車山肩で。風がつくる波模様、シュカブラ>

ポコポコと盛り上がっている部分は、どうやら人の足跡のようです。

普通、雪の上を歩くと地面は凹みますが、どうして盛り上がっているのでしょうか?
ぜひ考えてみてください。

雪は先日の雨でかなり溶けて、草原はススキやササが多く見えていますが、登山道には雪がありました。

草地にうっすら白い雪
<車山湿原>
草は見えているが道の上に雪がある
<車山肩から車山湿原へ下りる道はこんな感じです>

昨夜少し降ったので、路面にもうっすらと雪が。

路面に雪
<八島湿原へ向かう途中の道の様子>

今日は八島ヶ原湿原で霧ヶ峰パークボランティアの皆さんと、防鹿柵の点検を行いました。この柵は、ニホンジカが湿原を踏み荒らしたり、高山植物等を食べる食害から保護するため設置されているものです。

柵を点検している人
<こちらは一般の方は立ち入りできません>

積雪が増えると雪の重みで柵が壊れることがあるため、様子を確認するために、1年を通して作業を行っています。

寒い中皆さんお疲れさまでした。

地面と木道に雪
<帰り道で>

散策者はほとんどいませんでしたが、動物たちの気配はあちこちで感じられました。
カケス、アカゲラ、コゲラ、シジュウカラの鳴き声を聞いたり姿を見たり、雪の上には小さな足跡がいくつもありました。

ちょんちょんと小さな足跡が雪の上に

種子を付けた枯草が近くにあったので鳥でしょうか。

さて、今日12月22日は冬至。
1年で一番昼が短いということは夜が長いということ。
空を見上げると空気が澄んでいて、しばらく眺めていると星々がクリアに見えてきます。
寒さが厳しい冬本番のはじまりですが、風邪をひかないようあたたかくして、寒い冬を楽しんでみてください。

たくさんの星
<先日撮影した星空。中央が「すばる」で知られる「プレアデス星団」です>

3月24日の霧ヶ峰

2023.03.24

桜の便りが各地から入ってくるようになると、お問い合わせが冬の霧ヶ峰の様子から春の霧ヶ峰に関するものに代わってきました。そこで、今日の霧ヶ峰の様子を見てきました。

車山肩と車山
<車山肩から見た車山>

ビーナスラインの雪は殆ど融けています。ただ道の端には小さな雪の壁が残っている場所は路面が濡れています。まだ気温が氷点下になると凍結する可能性がありますので油断はできません。

車山肩
<車山肩の様子>

車山肩の駐車場の雪は殆どないため駐車スペースを探さなくても大丈夫でした。車山肩周辺の登山道の土が出ている場所は雨の影響と雪の融けた影響もあって、軟らかくグニャグニャした感じでした。車山湿原に下りて行こうと思ったら、まだ雪がしっかり残っていて先ずはツボ足で…

車山湿原の下り口
<車山湿原下り口>

先日まで硬く締まっていた雪の登山道を歩き始めて5~6m行くと、やはり…

ツボ足で歩くと
<膝まで落ちてしまいました>

いきなり、ズボッと落ちました。

スノーシューを履いて再チャレンジ
<スノーシューを履いて再チャレンジ>

スノーシューを履いて再チャレンジすると、ご覧の通り。楽々で歩けました。ひょっとするとこの時期の雪上スノーシューが一番威力を発揮するのかもしれません。

吹き溜まりの場所
<吹き溜まりの場所>

その先の吹き溜まり箇所には、まだ1m以上の積雪がありました。スノーシューのおかげで問題なく散策出来ます。

木道が見えてきた
<木道の上は雪が無い>

木道部分に来ると雪は全くなくなっていました。ここでスノーシューをいったん脱ぎます。

穴だらけの木道
<穴だらけの木道>

木道の上には無数の小さな穴が付いています。アイゼンやスノーシューでの跡だと思われます。まだ新しい部分にも多数の穴がみられ、木道の寿命が短くなってしまう恐れがあります。

分岐点付近の様子
<分岐点付近の様子>

その先の蝶々深山との分岐付近の様子です。木道の上にも雪が残っています。

車山乗越方向
<車山乗越方向の登山道>

反対側の車山乗越の方の登山道はまだ雪が多いですね。散策を計画される方は少し参考にしてみてください。車山山頂までの登山道の一部で地面の出ているところはぐちゃぐちゃになっている時もあります。その日の気温や散策する時間によって状況は変化します。今週末は天候が不安定でさらに雨が降って歩き辛くなる場所も出てきます。可能であれば装備に余裕を見て散策を楽しんでください。

ぽかぽか陽気の中で

2023.03.05

春が近づいている様なぽかぽか陽気の中、霧ヶ峰では多くの方が散策を楽しまれていました。少し霞んだように見えている遠くの山々を見ながら歩くと、散策路は締まった圧雪状態で歩き易くスノーシューやアイゼンが無くても楽しめました。草原にはまだ雪が30~40㎝(場所によっては吹き溜まりが1m以上に)くらいは積もっていて、その向こうの穂高岳が雄大に見えていました。

雪原の向こうの穂高岳
<雪原の向こうの穂高岳>

蝶々深山の稜線の先に、物見岩がちょこんと頭を出しています。

ちょこんと頭を出している物見岩
<頭を出している物見岩>

良く見ると、誰かの顔の様に見えませんか。

誰の顔かな
<誰の顔かな?>

そんな暖かさに誘われたのか、まだ多くの人や車が行き来するビーナスラインをキツネが横断して、草原内でこちらを見ては立ち止まり、また数歩歩いては立ち止まっていました。なんだか太陽の光が眩しいのか、眠いのかボーっとしていて可愛かったです。

眠そうなキツネ
<眠そうなキツネ>

センターに戻ると、センター前に雪だるまがお出迎えしてくれました。出掛けるときには無かったので訪れた方が作っていったのでしょうね。とっても可愛いく愛嬌があって、このまま融けずにいてくれたら良いのになと思いました。製作者の方「ありがとうございます」

センター前にあらわれた雪だるま
<センター前にあらわれた雪だるま>

道路の雪は、センターから八島湿原の間では圧雪・凍結箇所が残っています。また散策される予定の方は履物や服装は準備してお越しください。

車山スノーハイク(2023.2.20)

2023.02.20

昨日は里だけでなく霧ヶ峰でも大雨でした。
気温が低いため路面は凍結、県道40号線(角間新田~強清水)が一時通行止めになるなどの影響が出ました。

山の様子をお伝えするため、車山肩~車山~車山湿原~車山肩を歩いてきました。
コースタイム等は冬の霧ヶ峰 – 霧ヶ峰自然保護センター(ビジターセンター) (kirigamine-vc.jp)
のページの「冬季散策マップ」にも載っていますが、今回歩いたコースは約1時間30分くらい(休憩を除く)かかります。

地面は氷状態
〈車山肩駐車場)

車山肩の駐車場です。昨日が雨だったため地面は氷状態でツルツルでした。駐車するときにタイヤが雪に埋まると出られなくなってしまうのでご注意ください。歩く時もツルツルでちょっと怖いです(でも半分楽しかったです…)。

草木が雪の上に少し見えている山肌
〈駐車場から車山山頂へ向かう〉

積雪は少し減り30センチ程度でしたが、遊歩道がある場所は雪で覆われ固くしまっていました。
軽アイゼンやスノーシューなど刃のついた滑り止めがあるとよいです。服装は上下防水の服、手袋帽子などの防寒着、足元が濡れないようにスパッツを装着。軽装の方を見受けますが、車山肩で標高約1800mあります。また、木々が少ないため風を受けやすいので、しっかりとした防寒対策が必須です。

〈スノーシューを装着〉

八ヶ岳や富士山、南アルプスなど、こちらよりも標高の高い山々は冠雪していて、日が当たると真っ白に輝いていました。霧ヶ峰の気象は長野県の北信地域に比べ、冬でも晴れの日が多いです。

八ヶ岳
〈八ヶ岳〉
一面雪。奥に気象レーダードーム。
〈奥の建物は気象レーダードーム〉

気象レーダードームが見えれば山頂はもうすぐです。夏だと石がゴロゴロしていますが、雪面が固いので高速ですいすいと歩けるのが楽しいです。

展望テラスと蓼科山
〈山頂のテラスと蓼科山〉

夏は大にぎわいのテラスも冬の平日は人が少なく、景色をゆっくり見られます。…と言っても寒いので中々じっとはしていられませんね。こちらのテラスではアイゼンやスノーシューを外してご利用ください。

スキー場のコース
〈スキー場コース〉

車山山頂から車山乗越方面へ下ります。スキー場コースの下は雪が締まっていればよいですが、吹き溜まりになりやすく、体が埋まるほどになってしまうこともあります。滑走者に気を付けながらコース端を通る方が歩きやすいです。

雪で覆われる山々
〈車山肩と蝶々深山との分岐〉

右の山は蝶々深山。分岐からは往復1時間ほどなので、もっと歩きたいという方はこちらに行くのもおすすめです。今回は左側を通り、車山肩へ戻りました。

車山湿原と山並み
〈車山湿原と車山〉

車山肩へ戻る最後の登りで振り返って見える景色です。

中央から左は車山湿原です。車山湿原は国天然記念物のため積雪時でも許可なく立ち入ることはできませんが、この場所は湿原だけではなく、車山北側の樹叢を含む湿原周囲の斜面も天然記念物に指定されています。

車山湿原は霧ヶ峰の自然を守ろうと尽力した方々により、八島ヶ原、踊場湿原とともに1939(昭和14)年に天然記念物に指定されました。
この自然を未来へ残すために何ができるか、訪れる方も霧ヶ峰の自然を楽しみつつ一緒に考えてもらえると嬉しいです。


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