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積雪状況・子どもスノーシュー体験

2024.02.11

例年より雪の少ない霧ヶ峰ですが、先日の降雪でふかふかの雪を楽しめるようになりました。
霧ヶ峰では、50㎝以上(場所によって異なります)の積雪です。

真っ白な大地と青空
〈車山肩から車山を見た様子・2月10日撮影〉
雪の上に足跡
<車山湿原から車山を見た様子>

上の写真の雪の上についている足跡はノウサギのもの。元気よく駆け回っているようです。

連休初日、2日目と多くの方がスノーハイクを楽しまれていましたが、積雪時も天然記念物の範囲内は、スノーシューやスキーなどで入ることができませんのでご注意ください。冬用の地図に記載しました。

ちなみに、先週末まではスノーシューで歩くほどの積雪ではなかったので冷や冷や…。
というのもセンターでスノーシューイベントを企画していたから。

と心配していたところで恵みの雪が‼
おかげで無事「雪を楽しむ!子どもスノーシュー体験」を開催することができました。

雪の積もった森の中を歩く様子
<ふわふわの雪を楽しみます>

参加者の方が「これなんだろう?」と小さな足跡を発見!

みんなで足跡をたどってみると、小さな穴を発見しました。

木の根元に小さな足跡
<木の根元に小さな穴>

直径5センチ位。反対側にも穴が空いていて、さらに足跡が続いていました。
ネズミの通った跡のようです。

雪の下の世界はどんな感じでしょうか。

笹が覆い茂っているあたりは雪がぎっしりと詰まっていないので、案外歩きやすいのかも?

雪の下にいても、ネズミはキツネに狙われています。
ネズミもなかなか安心していられなさそうです。

<ここはサラサラのパウダースノー♪>

地面の雪は、バリバリしていたり、フワフワしていたり、場所によって違います。
お子さんたちも歩いた時の感触が印象的だったようです。
スキー場や街中で遊ぶのとはまた違う、自然の楽しさを感じてもらえたようです。

この冬の思い出のひとつになったら嬉しいです。

小さな成長

2023.12.01

初雪のあった11月12日以降、霧ヶ峰では度々雪が降っています。
積雪はうっすらですが、少しずつ冬の景色に変わってきました。

11月30日の朝は雪と霧氷であたり一面が真っ白。

何度見ても息をのむような、引き込まれるような光景です。
センター前園地の林の辺りに来ると、絵本か児童文学の世界のように感じました。

草木が白く地面も真っ白
〈サクサクサクサク‥〉

一足先に誰かが歩いていました。野生動物ですね。

林の中へと続く足跡を追いかけると、別の世界に繋がっているんじゃないかと思えるようなそんな景色です。

センターも雪に囲まれてとても静かです。

白い木々に囲まれたセンター
<センター周辺も真っ白>

今年も11月15日まで開館し、その後冬期休館に入りました。
今年度は1万5千人を超える多くの皆様にご来館いただきました。
本当にありがとうございました。
是非また来年度もお越しください。

今シーズンを振り返ると、大きな出来事はいろいろありましたが、あえて、ここでは小さな部分を振り返りたいと思います。

青々としたカラマツの林
<御射山のカラマツ林>

センターが開館する4月、カラマツの葉は青々。
枝先に付いていたのはカラマツの雌花です。

枝先に上向きについた丸い新芽
<パイナップルのような見た目でピンク色が綺麗です>

これが成長するとどうなるかというと…、松ぼっくりになります。

センター裏の駐車場にはカラマツ林があり、毎年雌花ができていないか観察しているのですが、例えできても霜の影響で成長しないこともありました。
私はここ4年程、この場所で雌花が松ぼっくりになる様子を見届けたことがありませんでした。

5月中旬頃、ふと枝先を見ると雌花が成長していました。

青々とした葉の中に付いた青い雌花
<成長した雌花>

こちらもつやつやですね。
ここまで成長した様子を、私は初めて見たので、「やった、ついに‥!」と嬉しかったです。

忙しい夏を過ごして晩秋、その後どうなっただろうかと枝先を見ると、

「…?!」
無くなっていました!
駐車場のすぐ近くで人が通る場所だったため、枝が払われていたのでした。

というオチです笑。

青い雌花と松ぼっくり
<焦げ茶色の松ぼっくりと>

カラマツの松ぼっくりは大きさ2~3センチほどで、アカマツなどと比べて小さいですが、松ぼっくりはよく見るのにこうして成長する様子はなかなかお目にかかれませんでした。
不思議です。

雪で白くなった木々
<11月下旬の様子>

冬は美しい景色を作り出し、主役のような存在の樹木ですが、こんなふうに小さな部分に注目すると、小さくても少しずつ成長しているんだと実感できて、感慨深かったです。
来年また松ぼっくりの成長は見られるでしょうか。
楽しみです。

初雪ノ情景

2023.11.13

11月12日夜から翌朝にかけて雪が降りました!初雪です。

うっすらと積もる雪
〈車山肩〉

昨日まで見ていた景色がガラリと一変。この美しさに言葉は不要、ということで写真多めでお伝えします。以下は車山肩周辺の様子です。

白い雪を纏った針葉樹
緑のササに付いた白い雪
針葉樹の葉も霧氷で真っ白
雪とベージュの大地
青空と枝先に付く霧氷

キーンと冷たい冬の空気も伝わりますか…?

今日は朝9時の気温が−2.8℃。日中も気温がほとんど上がりませんでした。
車の方はノーマルタイヤでお越しの方もいましたが、これからの季節は滑り止め付の方が安全です。

いよいよ冬の季節の始まり。冷たい空気を吸い込んだら、冬の匂いを感じました。

センターの開館は11月15日までですが、今後も冬の情報をお伝えしますのでブログもご覧ください。
また、今年から始めたX(Twitter)とInstagramも是非フォローしてくださいね。

自然保護センターの建物と積雪
<センター前にて。午後になったら日陰以外はだいぶ溶けました>

霜柱立つ晩秋の霧ヶ峰

2023.10.22

今朝、長さ5センチほどの大きな霜柱がたくさんできていました。

日に当たって白く輝く霜柱
〈センター近くで見た霜柱〉

鼻をツンと刺すような冷たい冬の空気だけではなくて、草の良い匂い(昨日ボランティアの方々が草刈りをしたので)と、近くに生えているドイツトウヒの柔らかい香りもしました。
冬の空気感っていいですよね。

今朝は氷点下となり厳しい冷え込みでしたが、ここ4日ほどの気温がこちらです。

最高気温最低気温
19日15.0℃2.0℃
20日13.8℃5.6℃
21日13.8℃3.1℃
22日8.5℃−5.2℃

今日は天気が良くて歩かれる方が多かったのですが、昼間でも体が縮こまるような寒さ!
指や耳など肌を出しているところがすぐに冷たくなって、帽子や手袋が無いと凍えそうです。

青空となだらかな霧ヶ峰の景観
<真っ青の空。色の補正はしてないですよ!>

忘れ路の丘から見た霧ヶ峰全体の景色ですが、目を見張るような空の青さですね。

次は色鮮やかな黄色い風景を。
霧ヶ峰はもう晩秋という感じで、紅葉はピークを過ぎつつありますが、黄色が多めの秋らしい景色です。

黄色に染まる葉に覆われた林の中
<センター近くのミズナラの樹叢>

林の中を歩くと、天井が明るくて楽しい気分になります。
時々はらりと、舞い降りてくる木の葉。

落ち葉は少し寂しげな雰囲気に感じられますが、植物にとってどんな意味を持つのでしょう。

黄色い葉
<日が差して輝く葉>
赤く燃えるような葉の色づき
<冬芽がついているレンゲツツジ>

落葉樹は、厳しい寒さから身を守り、余計な栄養を使わないよう冬前に葉を落とします。
葉が落ちる前、葉に含まれている養分は分解され、冬芽や根などほかの組織に置き換わる準備をします。葉としての役目は終えても、木が生きていることに変わり無く、落ち葉自体もさまざま生きものに分解されて土に還ります。

自然は無駄がありませんね。

さて、今月17、18日に霧ヶ峰インタープリター養成講座が開催されました。

講師と受講生
<講座の様子>

この講座では、座学やプログラム発表をとおして、霧ヶ峰ならではのインタープリテーションを体験してもらうことを狙いとしています。
私たち職員も講師となり、プログラム作成のお手伝いをしました。

参加者の前で発表する様子
<発表の様子>

参加者それぞれに、自然を見る視点や感性が違うことを実感します。
慣れない作業に苦戦する姿も見られましたが、きっと皆さん自然の面白さを感じられ、霧ヶ峰のことをより好きになってもらえたのではないでしょうか。

この時期の霧ヶ峰にも魅力がたくさんあります。
防寒対策をして晩秋の霧ヶ峰を堪能してみてください。

子どもたちと自然保全活動を行いました

2023.09.08

ブログをしばらく更新していない間にすっかり秋モードの霧ヶ峰です。

センターの周辺ではススキの穂がだんだん広がってきました。

夕日に照らされオレンジ色のススキ
<夕日に染まるススキ>
夕日に染まるススキ草原
〈忘れ路の丘〉

これから先10月末位まで、しばらくこの風景が見られます。

草原には、ウメバチソウやノコンギクなどの花が咲いています。

白い花
<ウメバチソウ>
薄紫色の花
<ノコンギク>

夏に群生するニッコウキスゲなどとは違って、数はそんなに多くはありませんが、夜空に瞬く星のように、草原に散りばめられた花々。探しながら歩くと楽しいです。

こちらの写真、子どもたちは何を探しているのでしょうか。

草地にかがむ子供たち

探しているのは、へラバヒメジョオン。北アメリカを原産とした外来植物です。
霧ヶ峰本来の生態系に影響を及ぼす可能性があるため、協議会では駆除作業を計画的に行っているのですが、今回は学校の希望で作業を行うことになりました。

今の時期は形が似たキク科の花があるため、間違えないように気を付けながら作業をしてもらいました。一生懸命作業に取り組んでくれて、「楽しい」という声が聞こえたのが嬉しかったです。

小さな白い花
<へラバヒメジョオン>

このヒメジョオン類、霧ヶ峰では1970年代から侵入が報告されています。
観光道路ビーナスライン白樺湖~霧ヶ峰間が開通したのが1968年。
多くの人たちが訪れるようになり手軽に自然を味わえるようになった反面、人々の行動によって自然への影響は少なからず出ています。
その後1973年、霧ヶ峰自然保護センターが開館しました。霧ヶ峰の自然・歴史文化を後世へ伝えること、また保全の役割も担っています。

ちなみにセンターが開館した日は9月4日。実は50周年という節目の年なんです!

話は戻りますが、自然への影響ということについて、8月末に来たインターン生が実習で課題として取り組んでくれました。
実習では霧ヶ峰パークボランティアの皆さんと共に体を動かし公園整備を行ったり、外来種駆除作業も一緒に手伝ってもらいました。

大学生と小学生
<外来種駆除作業の様子、インターン生と小学生が作業に取り組み中>

最後に、インターン生の文章を抜粋したものを紹介します。

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ボランティアの皆さんが楽しく自主的に活動を行っている姿を見て、霧ヶ峰の保全に
対する熱意に尊敬したとともに、私も積極的に保全活動に携わりたいと思いました。
私は自然保護と観光振興の両立について理解を深めたいと考え、インターンシップに
参加させていただいています。
霧ヶ峰は木々が少なく、周囲の景色が見渡せる開放感が魅力です。霧ヶ峰に訪れた際
にはぜひ車から降りて、五感を使い自然を味わってほしいと思っています。

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利用と保全の両方が成り立つように努力することが、センターとしてのひとつの使命だと思います。
訪れる方たちも是非そのことを知ってもらい、自然を感じること、自分にできることを考えてもらえると嬉しいです。

ノビタキに出会える春

2023.04.17

4月に入り動物たちの動きが活発になってきました。
目立つのは鳥たちで、ヒバリ、ウグイス、キジ、コゲラの鳴き声がセンター周辺でよく聞こえてきます。

そして霧ヶ峰を代表する鳥、ノビタキの姿が霧ヶ峰に戻ってきました。

ノビタキ
<ノビタキ>

ノビタキは渡り鳥で、霧ヶ峰には春から秋にかけて生活します。
シーズン中は頻繁に目にする鳥ですが、私はいつも長い冬を終えノビタキに出会える春が待ち遠しいです。

枝にとまるノビタキ
〈レンゲツツジにとまるノビタキ〉

ノビタキのさえずりは抑揚の付いた高い音色。
さえずりは、求愛や縄張りを主張するための鳴き声で、草原のあちこちで聞こえきます。
これから繁殖シーズンを迎えますが、先日車山湿原で、三羽がバサバサと飛び交っている様子を目撃しました。
メスをめぐる争いかもしれません…。

車山湿原
<車山湿原>

車山湿原では春一番に咲くザゼンソウの姿を見つけに訪れたのですが、「あれ?少ない」という印象でした。

ザゼンソウ
<上端だけ地表にあらわれている姿も面白いです>

少し寂しい気がしますが、自然のものですので毎年同じということは全くありません。またそれが自然を見る楽しさでもあります。

さて、4月14日に霧ヶ峰パークボランティアの方と共に館内の大掃除をしました。

館内の大掃除
<昨年リニューアルした展示室>
テラスの大掃除
<昨年新設したテラス>

館内を丁寧に掃除し、展示物を元に戻すと、春がやってきたことを実感します。

1973年に開館し昨年リニューアルしたセンターは、開館50周年となる節目の年。
新しい企画も用意したので、是非お立ち寄りください。
今年度もスタッフ一同皆様のご来館をお待ちしております。

キレンジャクとヒレンジャク

2023.03.17

春のような陽気に誘われて霧ヶ峰にお出掛けになる方が増えてきました。
あっという間に雪が解けてきた霧ヶ峰ですが、訪れた方はシャリシャリとした雪に触れ楽しそうでした。

残雪の車山
〈車山肩から車山を望む:3月15日撮影〉

暖かな日が続いていましたが、明日3月18日は気温が低いため雪の可能性があります。
霧ヶ峰では4月に入ってからも雪が降ることがあり、スタッドレスタイヤなど滑り止めが必要になる場合がありますので、ご注意ください。

さて先日、渡り鳥のレンジャクを探しに行きました。

諏訪の街でヒレンジャクを見たという話を聞いたのですが、私が見に行った時は全て実が食べつくされた後。今年はもう出会えないかな?と思いましたが、期待を込めつつ、夕暮れの八島ヶ原湿原を歩きました。

もう帰ろうかという頃、十数羽の群れが行ったり来たり飛び回っているのが目につきました。

ヒレンジャク
<颯爽と飛び回り木に止まる>

ヒレンジャクです。
よく見ると、しっかり嘴でツルコケモモらしき実をキャッチしていました。
出会えたのがうれしく、しばらく観察…。木の上でじっとしたり、「リリリリリ…」と鈴の音のような鳴き声を発したり、と見ていて飽きません。

木に止まるレンジャク
<木に止まるレンジャクたち>

さらに別の日、キレンジャクも一緒に行動しているのを見かけました。

キレンジャクとヒレンジャク
<左がヒレンジャク、右がキレンジャク>

見た目は似ていますが、名前の通り尾の色が違います(ヒレンジャクは赤、キレンジャクが黄色)。
他に、ヒレンジャクはお腹の辺りがクリーム色をしているのも特徴のひとつです。

ヒレンジャクの群れ
〈ヒレンジャクの群れ〉

霧ヶ峰自然保護センターには両方のはく製を展示しているので、是非見くらべてみてください(センターは冬期休館中ですが、4月15日に開館予定です)。

レンジャクは冬鳥なので、もうしばらくすると移動のため日本を離れます。また、そろそろ夏鳥のノビタキが霧ヶ峰に戻ってくる頃です。
春は卒業や入学など、出会いと別れの季節ですが、鳥たちにとっても春は移動のシーズン。一体どんな心境なのでしょうか?

鳥たちを見守りながら、またその様子をブログでお伝えしたいと思います。

令和4年度もありがとうございました

2022.11.17

木々は葉を落として草原全体は枯草色、曇り空は冬を思わせる、そんな景色の霧ヶ峰です。
昨日朝に降雪が少しあったのですが、直ぐに溶けて無くなりました。

茶色い草原と雪をかぶった山
〈草原と冠雪した八ヶ岳〉

本格的な冬を迎える前のこの季節、霧ヶ峰自然保護センターは11月15日で今季の営業を終了しました。
リニューアルした今年度は多くのお客様にお越しいただきました。

センター外観
<センター外観>
テラス
<テラス>

新設したテラスで休憩される方、体験型の展示を楽しんでいたご家族の方、センター手作りの塗り絵を塗って手渡してくれたお子さん、霧ヶ峰の自然について様々な質問や意見をいただいた方。

センターを利用していただいた皆様、本当にありがとうございました。

私たちは自然を大切にする気持ちとともに、「人」も大切にしたいと考え日々業務を行っています。
これは今回リニューアルした展示にも言えることなのですが、ここで新しくなった展示について少し紹介します。

センターは1973年、今から50年程前のビーナスライン開通後に開館しました。
開館当初から地形模型やパネルなどの展示はありましたが、当時の写真を見ると、現在は多数収蔵している動物のはく製が写っていませんでした。

センター内部
<開館当初のセンター館内>

年数とともに、哺乳動物や鳥類のはく製は少しづつ増え、キツネについては改修前に7体ほど展示していました。

改修にあたり過去の資料を調べてみると、あるキツネはセンターの近くで倒れ亡くなっていた個体(おそらく交通事故)を展示として活かすため、はく製にした旨が記されていました。
また、霧ヶ峰の草原に生きるキツネを、「霧ヶ峰について語る主役として使いたい」という職員の考えも別の資料に記載されていました。

キツネは状態が良く、かつての職員の思いが感じられた上記のキツネも展示用に選びました。
またキツネは、野生界では捕食者であり、かつ人間の生活に近いところでも生活しています。
そこで、人との関りについて伝える展示として別のキツネを使用しました。

キツネのはく製
<雑食のキツネは鳥なども捕食する>
キツネのはく製
<霧ヶ峰の草原に生きるキツネ>
キツネのはく製
<人が落とした物を口に入れることも>

他にも職員やボランティアの方が手作りした展示が好評だったので、できる限り展示しました。
関わった人たちの思いを無駄にしたくないと思ったからです。

展示全般的には、目線が高く読みづらかった文章の位置を下げる、振り仮名を振る、主要な文は英語表記を併用する等、配慮しました。
また、人によっては文字が読みづらい場合があるため、文字と背景の色のコントラストにも注意しました。

館内展示
<館内の展示>
展示パネル
<展示パネル>

霧ヶ峰のことを知りたいと思う全ての方が、きちんと情報を得ることができるようになっていれば幸いです。

センターは来年4月15日に開館予定です。
しばらくお休みに入りますが、来年度も皆様のお越しをお待ちしています。

園地のヤナギランとボランティア体験

2022.08.08

ニッコウキスゲが咲き終わり、霧ヶ峰は夏の後半に咲く植物が増えてきました。
今年は全体的に開花が早い傾向で、ヤナギランもすでに見ごろとなっています。

ピンク色のヤナギランの群生
〈ヤナギラン。センター前の園地にて。左上は滑空しているグライダー〉
ヤナギラン
<下から順番に咲いていきます。上は蕾、下は既に咲き終わり種を作る準備中>

濃いピンク色が鮮やかです。
園地(センターから徒歩5分くらいの場所です)で咲いていますので是非散策してみてください。

マツムシソウも電気柵の周辺で咲いていますが、今年は少し花数が少なめのようです。

マツムシソウ
<マツムシソウ>

薄紫色の花が涼しげで可憐なお花ですね。先日車山山頂の岩場でも見かけました。

さて、園地で咲いている植物には花の名前が分かるよう札がついていますが、こちらは霧ヶ峰パークボランティアの皆さんが取り付けています。

ハンゴンソウ
<ハンゴンソウ>

普段は大人だけで行っている作業ですが、8月6日は中学生と一緒に作業しました。
将来を担う子どもたちに霧ヶ峰の自然を知ってもらい、霧ヶ峰での活動を体験してほしい、というセンターの思いから、諏訪市社会福祉協議会の活動の一環として行いました。

花の名札を取り付ける作業
<作業を行っているところ>

杭を打ち込んだり、名札を取り付けたり…。
率先して作業を行ってくれてとても頼もしい子どもたちでした。
最後に感想を聞くと、植物に興味を持ってくれたことがわかり嬉しく思いました。

活動を通して、霧ヶ峰の豊かな自然を知り、人と人との気持ちが繋がることを願っています。

次回は11日にゴミ拾いなどの巡回活動を行う予定です。
見かけたら優しく声をかけてくださいね。

車山、ハジメテミルケシキ。

2022.02.04

近況はフェイスブックに載せていたのですが、ブログの更新が滞ってしまい申し訳ありません。
現在霧ヶ峰自然保護センターは閉館中&改修中ですが、展示物を新しくするため工夫を凝らしながら制作に励んでいます。

さて、車山肩~車山山頂~足を延ばして殿城山への分岐~車山肩を歩いてきました。
結果から言うと逆コースの方が歩きやすかったのですが、今回はその様子をお届けします。

雪に埋まる遊歩道
〈車山肩駐車場からスタート〉

出発です!ここにはアスファルトとチェーンがあるのですが、チェーンの埋まり具合で雪の積もり具合が分かります。ほとんど埋まっていますね!

バイオトイレ
〈車山肩のバイオトイレ〉

出発前にお手洗いを…。
車山肩には冬でも使えるバイオトイレがあります。
冬は1つしか使えませんが、毎日清掃の方がきれいに掃除してくださっているトイレです。

ちなみにこの周辺は野生動物のものではないと思われる用を足したあとがよくあります…。

こちらのトイレをお使いください…!

雪に覆われた車山肩周辺
<車山肩から車山山頂方面>

ここしばらく降雪があまりなく、雪質はかなりしっかりと固くなっています。
スノーシューで歩きましたが、今回のコースなら歯がしっかり付いたアイゼンでもよさそうです。

今後積雪がさらにあると、夏道が急斜面になって歩くのが困難になり、直登するルートを上りますが、現在の様子では植物が見えている状態です。植生保護のためにも直登ルートは上らず、夏道を使ってください。

霧ヶ峰全体が真っ白な雪に覆われる
<山頂へ上る途中で振り返る。奥は御嶽山>

絶景が広がります。大地を覆いつくすような真っ白の雪の中、ビーナスラインがくっきりと浮かび上がっています。

写真を撮りながら40分ほどかけて山頂へたどり着くと、

雪に半分覆われた鳥居
<車山神社の鳥居と八ヶ岳>

半分ほど覆いつくされた鳥居!
雪の多さが分かるでしょうか。
ゆっくりと景色を眺めていたいのですが、風が強いので早々と下ることにしました。

スキー場のコース
<スキー場のコース>

車山湿原方面へ行くには、しばらくスキー場のコースをくだります。斜面が急なので、下りではなく上りに使うのがおすすめです。またここを歩くには刃が付いたスノーシュー、あるいはアイゼンが必要です。オレンジのネットより左は吹き溜まりになっていることがあり、こちらを通ると胸まで埋まってしまうことがありますので、滑る人たちと接触しないよう注意しながらコース脇を通ってください。

慎重に下ったあと一息つき、殿城山分岐の辺りまでやってきました。この辺りには雪の上に小さなまるい動物の落し物が20個くらい落ちていました。

雪の上に落ちている丸い小さなフン
<雪の上に・・・>

分かりましたか?ノウサギのフンです。ノウサギはキツネなどから狙われる身ですから、自分の痕跡を残さないよう、自分が休む場所の周りにはたくさんフンをしません。ここではササの葉を食べつつ、用も足しているのでしょうね。

殿城山分岐
<殿城山分岐手前。中央は南の耳>

ノウサギは写真右側に見えているような林に身を隠して過ごしているはずです。

雪原
<車山肩駐車場へ戻る最後の上り>

車山湿原の脇を通りながら最後の上りに差し掛かります。ここは吹き溜まりになって歩きにくいのですが、斜面の緩い方を歩くと、天然記念物の境にしている竹竿の内側に入ってしまいますのでご注意を。

雪原と富士山
<車山肩からの上りの途中。奥が富士山>

今回歩いたコースは、幾度となく歩いた道ですが、この時期に登ったのは初めてでした。
上の写真の場所を歩いていると、脳がハジメテミルケシキ…‼と新鮮な感覚でした。
夏とは一変するこの景色、防寒対策・感染対策をしっかりとって味わってみてくださいね。

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