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八島・車山湿原の雪の様子

2023.12.22

今日は久しぶりに霧ヶ峰に行ったのですがとっっても寒かったです。

朝9時の気温は−9℃で、日中もほとんど気温が上がりませんでした。
特に車山肩はいつも風が強く、今日も冷たい風に晒されて、体感温度は−10℃以下だったでしょうか。
寒さにまだ慣れていないので余計寒く感じました。

地面が波打った形になっている
<車山肩で。風がつくる波模様、シュカブラ>

ポコポコと盛り上がっている部分は、どうやら人の足跡のようです。

普通、雪の上を歩くと地面は凹みますが、どうして盛り上がっているのでしょうか?
ぜひ考えてみてください。

雪は先日の雨でかなり溶けて、草原はススキやササが多く見えていますが、登山道には雪がありました。

草地にうっすら白い雪
<車山湿原>
草は見えているが道の上に雪がある
<車山肩から車山湿原へ下りる道はこんな感じです>

昨夜少し降ったので、路面にもうっすらと雪が。

路面に雪
<八島湿原へ向かう途中の道の様子>

今日は八島ヶ原湿原で霧ヶ峰パークボランティアの皆さんと、防鹿柵の点検を行いました。この柵は、ニホンジカが湿原を踏み荒らしたり、高山植物等を食べる食害から保護するため設置されているものです。

柵を点検している人
<こちらは一般の方は立ち入りできません>

積雪が増えると雪の重みで柵が壊れることがあるため、様子を確認するために、1年を通して作業を行っています。

寒い中皆さんお疲れさまでした。

地面と木道に雪
<帰り道で>

散策者はほとんどいませんでしたが、動物たちの気配はあちこちで感じられました。
カケス、アカゲラ、コゲラ、シジュウカラの鳴き声を聞いたり姿を見たり、雪の上には小さな足跡がいくつもありました。

ちょんちょんと小さな足跡が雪の上に

種子を付けた枯草が近くにあったので鳥でしょうか。

さて、今日12月22日は冬至。
1年で一番昼が短いということは夜が長いということ。
空を見上げると空気が澄んでいて、しばらく眺めていると星々がクリアに見えてきます。
寒さが厳しい冬本番のはじまりですが、風邪をひかないようあたたかくして、寒い冬を楽しんでみてください。

たくさんの星
<先日撮影した星空。中央が「すばる」で知られる「プレアデス星団」です>

小さな成長

2023.12.01

初雪のあった11月12日以降、霧ヶ峰では度々雪が降っています。
積雪はうっすらですが、少しずつ冬の景色に変わってきました。

11月30日の朝は雪と霧氷であたり一面が真っ白。

何度見ても息をのむような、引き込まれるような光景です。
センター前園地の林の辺りに来ると、絵本か児童文学の世界のように感じました。

草木が白く地面も真っ白
〈サクサクサクサク‥〉

一足先に誰かが歩いていました。野生動物ですね。

林の中へと続く足跡を追いかけると、別の世界に繋がっているんじゃないかと思えるようなそんな景色です。

センターも雪に囲まれてとても静かです。

白い木々に囲まれたセンター
<センター周辺も真っ白>

今年も11月15日まで開館し、その後冬期休館に入りました。
今年度は1万5千人を超える多くの皆様にご来館いただきました。
本当にありがとうございました。
是非また来年度もお越しください。

今シーズンを振り返ると、大きな出来事はいろいろありましたが、あえて、ここでは小さな部分を振り返りたいと思います。

青々としたカラマツの林
<御射山のカラマツ林>

センターが開館する4月、カラマツの葉は青々。
枝先に付いていたのはカラマツの雌花です。

枝先に上向きについた丸い新芽
<パイナップルのような見た目でピンク色が綺麗です>

これが成長するとどうなるかというと…、松ぼっくりになります。

センター裏の駐車場にはカラマツ林があり、毎年雌花ができていないか観察しているのですが、例えできても霜の影響で成長しないこともありました。
私はここ4年程、この場所で雌花が松ぼっくりになる様子を見届けたことがありませんでした。

5月中旬頃、ふと枝先を見ると雌花が成長していました。

青々とした葉の中に付いた青い雌花
<成長した雌花>

こちらもつやつやですね。
ここまで成長した様子を、私は初めて見たので、「やった、ついに‥!」と嬉しかったです。

忙しい夏を過ごして晩秋、その後どうなっただろうかと枝先を見ると、

「…?!」
無くなっていました!
駐車場のすぐ近くで人が通る場所だったため、枝が払われていたのでした。

というオチです笑。

青い雌花と松ぼっくり
<焦げ茶色の松ぼっくりと>

カラマツの松ぼっくりは大きさ2~3センチほどで、アカマツなどと比べて小さいですが、松ぼっくりはよく見るのにこうして成長する様子はなかなかお目にかかれませんでした。
不思議です。

雪で白くなった木々
<11月下旬の様子>

冬は美しい景色を作り出し、主役のような存在の樹木ですが、こんなふうに小さな部分に注目すると、小さくても少しずつ成長しているんだと実感できて、感慨深かったです。
来年また松ぼっくりの成長は見られるでしょうか。
楽しみです。

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