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記事一覧(カテゴリ: 登山道状況)

車山積雪状況・雪の結晶

2023.01.28

例年に比べ少ない積雪ですが、昨日夜から朝にかけて10~20センチ程積雪がありました。
降雪直後、休日の車山周辺には多くの人が足を運んでいました。

車山へむかう登山者たち
<車山山頂へ向かう登山者>
車山湿原の入り口
〈車山湿原の入り口〉

気温は朝9時(センター前)で約−11℃。
太陽は時折出ていましたが、もこもことした暗い雪雲が次々と流れていました。風が吹くと体感温度がぐっと下がるような気象状況でした。

車山山頂と丸い形の大きな雲
<気象レーダードームのある車山山頂>

木々を纏う霧氷は、太陽が時折現れ日が差すと白く輝いていました。
木々の上についた雪は、風で舞い上がり雪煙に…。風が強そうです。

木の枝が白くなる霧氷
<車山北側斜面の霧氷>

雪と言えば、先日、美しい雪の結晶を見つけました。
はらはらと舞う雪が、車のシートに落ちていったのですが、よく見ると、はっきりとした6角形の雪の結晶がたくさん!

黒い布の上に落ちた白い雪の結晶
<雪の結晶>

同じ形のものはないと言われるように、じっくり見ると少しずつ形が違い、夢中になって眺めてしまいました。

雪の結晶
<ビーズのような形の結晶>
雪の結晶
<いろんな形が楽しげです>

溶けていって消えてしまう儚いイメージの結晶ですが、雪の表面をすくってみると綺麗な形の結晶がたくさん残っていました。気温の低い霧ヶ峰ならではかもしれません。

舞い落ちるような雪もあれば、ブリザードと言いたくなるような、強風によって雪が巻き上がる現象もあります。

雪の世界は綺麗なばかりではなく、時には恐ろしさも感じます。
地吹雪によって、周りの景色が一瞬で見えなくなるホワイトアウトは霧ヶ峰(特に車山肩周辺)ではよく起こります。運転時や歩いている時も、周囲の様子に注意を払う必要があります。


さて、今回のブログには冬のヒット曲にちなんだ言葉をちりばめてみました(80年代、90年代、2022年)。雪の世界は表情豊かで良い題材にあふれていますね。

冬の霧ヶ峰にも、感性が刺激される自然がたくさんあります。そんな自然を体感すると、きっと新鮮な感動に出会えるはずです。
安全に気を付けながら楽しんでください。

八島・車山積雪状況とウサギの大跳躍

2023.01.09

新年初のブログです。
2023年もどうぞよろしくお願いします。

昨年末に降った雪は少し溶けていますが、スノートレッキングを楽しめるほどには積もっています。

真っ白な雪原
〈八島ヶ原湿原〉

八島ヶ原湿原は、広場まではスノーブーツだけで歩けますが、木道上は圧雪されているため、チェーンスパイクや軽アイゼンを付けていた方が安心です。
今のところ木道と木道の間には隙間があるので、スノーシューだと少し歩きにくいかもしれません。

この写真を撮影した日は日差しがあり比較的暖かく感じましたが、日中は氷点下を少し上回る位の気温が多いです。

植物はドライフラワー状態になったものも。

丸い形をした植物
<長い茎の先に丸い形>

この植物は、ハバヤマボクチという植物で昨年投稿したブログでも紹介しましたが、開花時期は異彩を放つ見た目をしています。
今の時期は、オレンジ色でふわふわした様子です。温かみがあって、開花している時との違いがまた面白いです。

代わって車山周辺の情報です。晴れた日の休日は車山肩が満車になる程の混雑ぶりです。

駐車場の様子
<車山肩駐車場>

登山道は圧雪されているため、アイゼンでもスノーシューでも歩くことができます。

雪に覆われた登山道
<車山肩から車山湿原へ向かう道>
快晴の空と雪山
<スキー場のコースがある車山>

スキー場も賑わっていて、冬の霧ヶ峰は楽しみ方がたくさんあります。
人だけでなく動物たちも賑やかに活動しているようです。

たくさんの足あと
<たくさんの足あと>

こちらは前回のブログでも紹介したノウサギの足あとです。
あっちにいったりこっちにいったり足あとがたくさん!
別の場所では、こんな足あとも発見しました。

大きな足跡
<大きな足あと>

足あとと足あとの感覚が2~3mほどあり、はじめはニホンジカかと思ったのですが、こちらもノウサギのようでした。ノウサギの体長は50㎝程。凄い跳躍です。
どうしてこんなにジャンプしたのでしょうか。
敵に狙われたから?ではどうしてすぐ隣にも同じ位置に跡があるのでしょうか。
二匹同時にジャンプしたから?
答えは分かりませんが、走るのを練習していたり、遊んだりしていたのかもしれません。
遊びは動物、特に子どもにとっては生きるために必要な要素の一つです。

私たち人間も、楽しく遊ぶ時間を大切にしたいですね。
卯年の2023年、皆さんにとっても跳躍する年でありますように。

霧ヶ峰積雪状況

2022.12.28

寒波の影響でホワイトクリスマスになった霧ヶ峰。
降り積もった雪は、場所によって異なりますが40~60㎝位です。

青空と雪山
〈車山肩から見た車山山頂方面〉
雪に覆われた山々
〈中央右の雪原は八島ヶ原湿原。その奥は鷲ヶ峰〉

車山肩のなだらかなピークからは、白く覆われた八島ヶ原湿原、鷲ヶ峰が見えます。その先に見える北アルプスの山々も真っ白に輝いています。

晴れると照り返しが眩しいので、サングラスは必須です。
雪山では日焼け止めもしていないと真っ黒になってしまいます…。

一面の雪
<車山肩から車山湿原へ下る道>

写真を見てもわかるように、遊歩道脇の杭は雪でほとんど見えません。これくらい積雪があるとツボ足(かんじきなどを付けずに歩くこと)では、膝上まで潜ってしまいます。
車山周辺は積雪量が多いので、スノーシューで歩くのがおススメです。
アイゼンでも歩けますが、踏み跡を外れると雪の下に潜ってしまうので気を付けてください。

冬の時期のコースマップや道路状況、トイレの場所などについては、「冬の霧ヶ峰」のページをご覧ください。こちらにも書いてありますが、霧ヶ峰には冬でも立ち入れない場所があります。

一面雪に覆われた霧ヶ峰
<2022年3月撮影>

この写真は2022年3月に撮影したものです。中央の広い雪原に引き寄せられてしまいそうな地形ですが、中央部分は湿原です。
霧ヶ峰にある3つの湿原は希少な植物が生息する高層湿原で、国の天然記念物に指定されています。
湿原は植物の命を育み、湿原を通じて地中へ浸透した水は地域の水源としても利用されます。

<車山湿原のザゼンソウ>

このため冬でも湿原内へは許可なく立ち入ることはできません。八島ヶ原湿原と車山湿原は
ピンクテープを貼った竹竿を設置していますので、内側へは入らないようお願いします。

湿原内につづく踏み跡
<湿原側(この写真では右側)に足跡が多くついていましたが中には入らないようお願いします>
雪が積もっている駐車場
<12月27日時点の車山肩駐車場>

霧ヶ峰に来られる場合の注意点ですが、冬場は駐車場に停められる台数が限られます。また除雪されていても雪にはまってスタックする方が毎年多くいます。
スタッドレスなど滑り止め以外に、チェーンやスコップが必要な場合がありますので、駐車の際はご注意ください。

最後に、センターの前にこんな足あとがありました。

雪の上に足跡
<雪の上に足跡>

前々回のブログでも紹介しましたが、これは何の動物の足あとでしょう。ヒントは霧ヶ峰の草原で暮らす草食動物。冬場、ササなどの草が雪に埋もれてしまう場合は、樹皮なども食べます。

ほぼ答えになりますが笑、2023年の干支です!

センター周辺にも生息していますが、やはり冬は人や車の動きが少ないためか建物の周辺にも足あとがよく見られます。

さて、2022年も多くの方にブログをご覧いただきありがとうございました。
来年も様々な自然情報をアップしていきますので、来年も是非ご覧ください。

【コース紹介】車山湿原~男女倉山~八島湿原

2022.10.02

10月はじまりの土日は快晴。湿度が低くカラッとしていて空気が澄み高い山々が良く見えます。

青空と山々と草原
〈樺の丘から見た八ヶ岳〉

昨日は、車山肩~車山乗越~北の耳~男女倉山(ゼブラ山)~八島湿原~車山肩を歩いてきました。
秋晴れの中歩くのは気持ちよく、汗をかいても少し冷たい風が乾かしてくれます。
秋は登山するのに良い季節ですね。

出発地点である車山肩からは、車山と蝶々深山に挟まれた車山湿原が見渡せます。

なだらかな山と湿原

全体的にベージュ色に染まっていました。

ベージュと茶色に染まる湿原
<車山湿原>

湿原の周りは木道が整備されていて歩きやすいため、多くの登山者の方とすれ違いました。
ですが、車山乗越(のっこし)から北の耳へ向かう道へ入ると、一挙に歩く人が少なくなります。
このコースを歩くには最低でも4時間近くかかり、途中わずかですが急な斜面もあるため、登山靴や雨具の持参など登山の装備で歩くことをお勧めします。

地図はこちらから→霧ヶ峰散策マップ

こちらのコースの楽しみは、壮大な景観。
北の耳あたりで車山方面を振り返ると広々とした霧ヶ峰の景色に感動するはずです。

広々とした草原景観
<北の耳手前から車山を見る>

まるで日本ではなく外国のトレイルのよう。
(私は歩いたことがありませんが笑)

草原景観を楽しみながら歩いていると、足元からバサバサと音を立てて飛び出してくるものが…。

低木にとまる鳥

ホオアカでした。この個体は目の周りの白いラインがくっきりしていて印象的でした。
そろそろ渡りの季節のため、こうして出会えるのもあとわずかかもしれません。

銀色に輝く山肌
<銀色に輝く山肌>

北の耳を下ったところで八島湿原の方を見下ろすと一面が銀色!
どこまでも果てしなく続くススキの煌めきに驚いてしばらく眺めていましたが、景色を独り占めしたような気分になります。

緩やかなアップダウンを繰り返しながら進み、男女倉山から八島湿原へと下りてくると、こちらも草紅葉が見ごろとなっていました。
車山湿原と比べると全体的に深みのある橙色をしています。

橙色に色づくシダ植物
ススキと湿原

穏やかな気候の中、明るいススキの穂や紅葉を眺めているとのんびりとした気持ちになりますね。

最後に、秋に歩く際の注意点は夏と比べて日が落ちるのが早いことです。
10月初頭の場合、日の入りは17時半くらいで16時過ぎには気温が一気に低くなります。
計画的にコースを決めて歩きつつ、秋真っ盛りの霧ヶ峰を楽しんでみてください。

車山湿原のザゼンソウ

2022.04.15

今年は多かった雪。ですがあっという間に解けてだいぶ減ってきました。

雪が残る車山湿原
<車山肩から車山湿原を見下ろす>

この時期に車山湿原に来たのは、この時期に咲く植物の様子を見たかったからです。
何かというと、ザゼンソウ。
霧ヶ峰では雪解け後、真っ先に咲く花です。

雪解けの水に浸るザゼンソウ
<雪解け水に浸るザゼンソウ>

湿原をぐるりと一周すると、西側の方にたくさん見つけました。

小さいザゼンソウがたくさん咲いている
<小さなザゼンソウがいくつも>
ザゼンソウ
<外側の赤い部分は仏炎苞>

ザゼンとは座禅。僧侶や達磨のイメージからつけられた名前のようです。
小人たちの帽子のようにも見え、あちこちで姿をのぞかせていてかわいいです。

自然のものなので仕方ないのですが、どれを見ても内側の花の部分が良く見えず、そっぽを向いているようでした(湿原の中には入れません)。

たくさんあるのになぜ?!とちょっと不思議です。

ザゼンソウが咲いている湿原の表面はポコポコと波打っています。

たくさんのザゼンソウ
<湿原の表面>

車山湿原は高層湿原と呼ばれ、ミズゴケなどの泥炭が厚く積もった特殊な湿原です。
一年に一ミリというわずかな量が積み重なり、また、波打った表面は凸凹を繰り返しながら成長しているといわれます。

車山湿原の正確な年数はわかっていませんが、深いところで約1.5mあるため、長い年月をかけ今の姿になったことが想像されます。
ザゼンソウも春に現れては枯れ、また新たな世代に入れ替わり、ということを何度繰り返してきたのでしょうか。
誰もいない湿原で、ふと、長い時間を感じたような気がしました。

草にとまるノビタキ
<湿原にいたノビタキ>
大空を舞うトビ
<旋回するトビ>

湿原ではノビタキの朗らかなさえずりが響き、周辺ではトビが伸びやかに舞い、気持ちよさそうです。

霧ヶ峰にも春がやってきました。

車山湿原を歩かれる方は、足元が濡れないようにして、静かな春の霧ヶ峰を味わってみてください。

冬に感じるいきものの命

2022.03.13

今日は冬季巡回の最終日でした。
霧ヶ峰の八島ヶ原・踊場・車山湿原は、国の天然記念物として大切に守られており、積雪があっても許可なく立ち入ることはできないため、霧ヶ峰パークボランティアとともに啓発を行っています。
今日巡回した踊場湿原では、柵内にスキーの跡が一部見受けられました。

雪原に入り込むスキーの跡
〈踊場湿原〉

踊場湿原はスキーのメッカとして多くのスキーヤーに利用されていた場所ですが、天然記念物に指定された1939年以降、湿原内に立ち入ることはできません。

しばらく歩いていると、登山道は雪が緩んでいて多くの場所で何度も踏み抜いて大変でした。

人の足跡
<膝上まで踏み抜くことも>
キツネの足あと
<軽々と歩く動物の足あと>

右はキツネの足跡のようですが、体の軽い小動物は雪に埋もれることなくスタスタと歩いている様子が目に浮かびます。
では、二ホンジカのように大型の動物はどうでしょうか。

大きな足跡
<大きな足跡>

これは車山湿原で撮影したニホンジカの足あとです。
雪に深く潜りこんでも軽々と斜面を駆け上がる様子を以前に見たことがありますが、人間には真似できない跳躍です。

たくましい野生動物ですが、この冬は厳しかったようです。
積雪が多かったこの冬、二ホンジカは霧ヶ峰より標高の低い場所で食べるものを探していたようですが、何頭もの個体が息絶えていました。
最近の冬と異なり、厳しい環境下で過ごしていたようです。
しかし、亡骸は他の動物の食糧となり、新たな命につながります。
自然界を間近に見ていると、命の尊さを実感します。

さて、これは何でしょう。

枝からぶら下がったドライフラワー
〈天然のドライフラワー〉

枝からぶら下がっていて、ドライフラワーを飾り付けたような見た目がかわいいです。
リョウブの木ですが、よく見ると枝先には冬芽らしきものがついていました。
暖かくなるころには、このドライフラワーは落ち、芽吹いてくるのでしょう。
季節は知らない間に冬から春へと少しずつ歩みを進めているようです。

車山、ハジメテミルケシキ。

2022.02.04

近況はフェイスブックに載せていたのですが、ブログの更新が滞ってしまい申し訳ありません。
現在霧ヶ峰自然保護センターは閉館中&改修中ですが、展示物を新しくするため工夫を凝らしながら制作に励んでいます。

さて、車山肩~車山山頂~足を延ばして殿城山への分岐~車山肩を歩いてきました。
結果から言うと逆コースの方が歩きやすかったのですが、今回はその様子をお届けします。

雪に埋まる遊歩道
〈車山肩駐車場からスタート〉

出発です!ここにはアスファルトとチェーンがあるのですが、チェーンの埋まり具合で雪の積もり具合が分かります。ほとんど埋まっていますね!

バイオトイレ
〈車山肩のバイオトイレ〉

出発前にお手洗いを…。
車山肩には冬でも使えるバイオトイレがあります。
冬は1つしか使えませんが、毎日清掃の方がきれいに掃除してくださっているトイレです。

ちなみにこの周辺は野生動物のものではないと思われる用を足したあとがよくあります…。

こちらのトイレをお使いください…!

雪に覆われた車山肩周辺
<車山肩から車山山頂方面>

ここしばらく降雪があまりなく、雪質はかなりしっかりと固くなっています。
スノーシューで歩きましたが、今回のコースなら歯がしっかり付いたアイゼンでもよさそうです。

今後積雪がさらにあると、夏道が急斜面になって歩くのが困難になり、直登するルートを上りますが、現在の様子では植物が見えている状態です。植生保護のためにも直登ルートは上らず、夏道を使ってください。

霧ヶ峰全体が真っ白な雪に覆われる
<山頂へ上る途中で振り返る。奥は御嶽山>

絶景が広がります。大地を覆いつくすような真っ白の雪の中、ビーナスラインがくっきりと浮かび上がっています。

写真を撮りながら40分ほどかけて山頂へたどり着くと、

雪に半分覆われた鳥居
<車山神社の鳥居と八ヶ岳>

半分ほど覆いつくされた鳥居!
雪の多さが分かるでしょうか。
ゆっくりと景色を眺めていたいのですが、風が強いので早々と下ることにしました。

スキー場のコース
<スキー場のコース>

車山湿原方面へ行くには、しばらくスキー場のコースをくだります。斜面が急なので、下りではなく上りに使うのがおすすめです。またここを歩くには刃が付いたスノーシュー、あるいはアイゼンが必要です。オレンジのネットより左は吹き溜まりになっていることがあり、こちらを通ると胸まで埋まってしまうことがありますので、滑る人たちと接触しないよう注意しながらコース脇を通ってください。

慎重に下ったあと一息つき、殿城山分岐の辺りまでやってきました。この辺りには雪の上に小さなまるい動物の落し物が20個くらい落ちていました。

雪の上に落ちている丸い小さなフン
<雪の上に・・・>

分かりましたか?ノウサギのフンです。ノウサギはキツネなどから狙われる身ですから、自分の痕跡を残さないよう、自分が休む場所の周りにはたくさんフンをしません。ここではササの葉を食べつつ、用も足しているのでしょうね。

殿城山分岐
<殿城山分岐手前。中央は南の耳>

ノウサギは写真右側に見えているような林に身を隠して過ごしているはずです。

雪原
<車山肩駐車場へ戻る最後の上り>

車山湿原の脇を通りながら最後の上りに差し掛かります。ここは吹き溜まりになって歩きにくいのですが、斜面の緩い方を歩くと、天然記念物の境にしている竹竿の内側に入ってしまいますのでご注意を。

雪原と富士山
<車山肩からの上りの途中。奥が富士山>

今回歩いたコースは、幾度となく歩いた道ですが、この時期に登ったのは初めてでした。
上の写真の場所を歩いていると、脳がハジメテミルケシキ…‼と新鮮な感覚でした。
夏とは一変するこの景色、防寒対策・感染対策をしっかりとって味わってみてくださいね。

車山肩の霧氷

2021.11.16

霧ヶ峰自然保護センターは、11月16日より冬期休館に入りました。
今年度は、新型コロナウィルス感染症対策のため幾度も臨時休館があり、ご不便をおかけしましたが、多くの皆様にご来館いただきありがとうございました。
霧ヶ峰自然保護センターは現在改修工事中です。
来年春には、新たなセンターで皆さんをお出迎えしますので、どうぞお楽しみに。

さて、11月に入り少し積雪がある日がありました。

遊歩道に積雪
〈車山肩〉

先日11月13日朝の車山肩の様子です。
足元はうっすらとですがサラサラの雪が積もっていました。
また周辺では、草木に霧氷が見られました。

枝先に付く霧氷
白い木
霧氷のアップ

葉を落とした後は少し寂し気な景色ですが、真っ白の木々は太陽の光でキラキラと輝き、この時期ならではの素晴らしい景色でした。
枝も草木の葉も今までとは全く違った装いです。

針葉樹の霧氷と山並み
<奥は車山湿原脇の樹叢・蓼科山>
白く輝くススキ
<ススキにも霧氷>


北アルプスなど遠くの山々は既に冠雪していますが、空気が澄んだ冬はよく見えます。

八島湿原と北アルプス
<車山肩から見た八島湿原の方向>
地面に積もった荒い粒の雪>
<足元の雪>

この時期は、溶けた霜や雪などで登山道がぬかるみやすくなっています。
防水の靴やスパッツなど、足元の対策もあったほうがいいかもしれません。

冬の霧ヶ峰の情報は、当センターHP内のお知らせや、他のページでも紹介していますので、お越しになる方はそちらもぜひお読みください。

  • お知らせ

冬季の道路通行止め、路線バス、使用可能なトイレについて – 霧ヶ峰自然保護センター(ビジターセンター) (kirigamine-vc.jp)

  • 冬の霧ヶ峰

冬の霧ヶ峰 – 霧ヶ峰自然保護センター(ビジターセンター) (kirigamine-vc.jp)

夏と秋と晴れと雨

2021.08.21

お盆を過ぎ、吹く風も景色も秋らしい様子に変わってきました。
ここ1週間の最高気温は、16~22℃で20℃以下の日が多く、一枚上着が必要な気温です。

先日までの大雨の影響を確認するため、車山から八島ヶ原湿原周辺の登山道を歩いてきました。
詳しくはお知らせのページに載せましたが、ぬかるんでいるところが多いので防水性のトレッキングシューズや泥除けのスパッツ等があると良いです。

水に浸かった遊歩道
〈八島湿原から物見岩に向かう道〉

昨日は晴れ間があり、風が無いときは夏のような暑さを感じましたが、風は冷たく、雨が降ったり止んだりの不安定な天候でした。

草原と青空
〈蝶々深山からみた景色〉
山に霧がかかる
〈車山にかかる霧〉

さて、植物も秋の花々に様変わりしています。
車山乗越から南の耳あたりではウメバチソウが咲いていました。

ウメバチソウ
〈ウメバチソウ〉

真っ白で端正な形の花が可愛らしいですが、蕾は真ん丸でこれもまた可愛らしいです。
歩きながら蕾をたくさん見つけました。

ウメバチソウの蕾
〈ウメバチソウの蕾〉

あちこちで咲いているのはアキノキリンソウ。

黄色いアキノキリンソウ
〈アキノキリンソウ〉

その名の通り、秋に咲くキク科の植物です。
こちらのアキノキリンソウはカラマツの幼木の間から茎をのばしていましたが、3つ揃った様子が3兄弟のよう。

変わってこちらは八島ヶ原湿原の鎌ヶ池。

湿原の様子
〈鎌ヶ池〉

写真では伝わりにくいのですが、黄色、赤、青紫、白。木道から湿原を見ると、様々な色が点在しています。
私には印象派の絵画を眺めているように思えました。
よく見ると、青紫の花はサワギキョウ。昆虫たちが集まっていますね。

サワギキョウ
〈サワギキョウ〉

白い花はイワショウブ。

イワショウブ
〈イワショウブ〉

双眼鏡があると良く見えますが、遠目から眺めるだけでも十分に楽しめます。

新型コロナ感染症の影響で外出を自粛されている方も多くいらっしゃると思いますが、写真で霧ヶ峰の様子をお楽しみいただけると幸いです。
早く自由に外出でき、霧ヶ峰の空気や景色を直に感じられる日が来ることを願っています。

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