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ボランティア活動紹介と、キツネとの遭遇

2025.05.09

昨日は霧ヶ峰パークボランティアの「はじめての巡回講座」を実施しました。
今年新たに入ったボランティアの方を中心に、はじめに霧ヶ峰のルールやマナーについてお話ししました。これから、草原にはいろいろな植物が出てきますが、中には山菜として親しまれている植物もあります。ですが、霧ヶ峰は民有地がほとんどなので、牧野組合や財産区の方以外は立ち入りできません。法律や自然公園内だから、というのが大きな理由ですが、人が足を踏み入れると道ができてしまったり、そこから外来植物が増えたりといろいろな影響が出てきます。

こんな話をしたあと、外に出て実際に巡回をしました。
ゴールデンウィークは多くの人出があった後なので、駐車場や登山道脇にはゴミや落し物がたくさんありました。

ゴミを拾っている人たち
〈ティッシュや飴の袋などいろいろ落ちていました〉

この時期は雪の中に眠っていたゴミたちも一斉に出てくるので、ちょっと嫌な感じです。皆さんせっせと回収してくださり合計で2キロ近くも拾いました!

昨日は風が心地よく、気持ちよく巡回できましたよ。

青空と広々とした大地
〈車山肩から車山山頂に上る途中から見える景色〉

山頂からだと霧ヶ峰の全体が見えるので、それぞれの場所の説明もしました。

登山道では開花している植物はほとんどありませんでしたが、ショウジョウバカマがいくつも咲いていました。

青紫色の球形の花
〈ショウジョウバカマ〉

車山周辺は雪が多くて、湿り気が多いのでショウジョウバカマに適する環境なのでしょう。茎がかなり短く草の中に埋まっているような感じなので、目を凝らして探してみてください。

話は変わりますが、先日センター職員が動物に出会いました。

道路の脇にいる動物
〈センター側の交差点付近で〉
茶色いキツネ。しっぽが太い
〈しっぽがふわふわ〉

キツネです。このキツネは職員によると、おととし生まれた個体のようで踊場湿原~園地周辺がなわばりらしく、よく出会うそうです。
子ぎつねの時は2匹でいたので、兄弟はどこか別のところで生活しているのでしょうか…。
大人になれば単独行動のキツネ、その眼付きはきりりとしています。

目を細めているキツネ
〈かっこいいです〉

エサを探し求め毎日歩き回っています。生きていくため毎日せっせと巡回しているのでしょう。

園地には、キツネのフンがいくつも落ちていますが、このキツネのものかも?
その中には、骨が入っているものがいくつもありました!

小さな骨と歯
〈あごの骨と歯〉

これは歯です。歯の一つ一つは1ミリにも満たないほど小さく、臼歯の形からハタネズミであることがわかりました。歯がギザギザとしているのがわかると思いますが、ヒメネズミなどのネズミ亜科とは形状が異なります。センター館内にその違いが分かるよう展示したのでぜひ見てみてください。

頭の骨とあごの骨
〈ヒメネズミの頭骨とあご、臼歯と切歯〉

霧ヶ峰の草原にはハタネズミが多く生息しているといいますが実際に目にすることはほとんどありません。
ですが、こうしてフンの中に入っている本物をみると、「ほんとにいるんだ!」と感動します。それにしても切歯は鋭くとがっていて内臓が傷つかないのか気になります。

今の時期は植物が少なくて面白みに欠けると思われるかもしれませんが、落ちているフンから様々なことを推理するのはとっても面白いです。

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